● 「公教要理」 と 「ラゲ訳 : 新約聖書」 私のキリスト教信仰の原点が、この2冊の本です。 両方とも、綴じ糸がボロボロになっています。 2冊とも、1949年に、当時の別府カトリック教会の主任司祭だったリビアベッラ神父(イタリア人)から いただいたものです。 別のところでも触れていますが、当時のカトリック教会は、まだまだ400年前の 宗教改革の時代の気質を引きずっていて、プロテスタント教会との違いの強調が顕著でした。 私はそういう雰囲気のカトリック教会で、キリスト教を学び始めました。 1947年のことです。 12歳の少年にとって、「公教要理」に象徴された『教条主義・形式重視』の伝統的なカトリックの教えは、 敗戦後の価値観の崩壊の中で、むしろ新鮮な魅力に満ちたものであったのです。 ![]() 1960年代になって、第2バチカン公会議が開かれ、教会の現代社会に対する姿勢は、大きく舵を 切りました。 プロテスタント教会との対話も始まり、他宗教を敵対視することもなくなりました。 そういう教会の姿勢の転換は、公会議文書『現代世界憲章』などに凝縮しています。 とはいえ、身近な小教区(近くの教会)の中で、それがどれだけ咀嚼されているかは疑問ですが ・・・ しかし、私自身の信仰に関していえば、若い日に受け入れた伝統的信仰を、現代的視点から刷新 することで、結果的に 『脱キリスト教・脱宗教』 の心境にブラッシュ・アップさせたのでした。 「公教要理」 は、あたらしい 「新カトリック教理」 や 「カトリックの教え」 などの冊子に取って 替わられ、もはや 「用済み」 となってしまいました。 「ラゲ訳 : 新約聖書」 も、いろいろな経緯を経て、現在ではプロテスタント教会との共同作業で 編まれた 「新共同訳聖書」 に、その座を譲っています。 ということで、懐かしいこの2冊も、その役割をすでに終えたということなのです。 |
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兵庫県民としては直接的な issue ではないのですが、 17日に行われた「いわゆる大阪都構想」の住民投票。 大阪の人々がどう反応するのか、実に興味津々。 結果は No! で、橋下提案はぽしゃりました。 大阪のことは大阪の人が決めることで、言うことなし。 気になったのは出口調査で高齢者の反対比率が 高かった点。 老人が若い世代の足を引っ張ったの であれば、老人のひとりとして恥ずかしい限りです。 |