☆ 1月第2週 ☆    2015/01/08 〜 01/14


 制御系と動作系 


   年末の大掃除の最中に、永年使ってきた電気掃除機が動かなくなり、買い替えました。
   動かなくなった原因は、制御系の基板(電子回路)がおかしくなったことだと推測されます。

   掃除の最中に、突然、吸引が止まり、「ごみ袋交換」の赤ランプが点いたのです。
   ちょっと前に交換したばかりなので不思議に思ったのですが、「予備のごみ袋」は常備していたので
   交換しました。 ところが、赤ランプは点灯したままで手の打ちようがありません。

   どうも、組み込まれている基板がトラブルを起こし、「ごみ袋満杯」を検出する信号が出っ放しに
   なっているように思えます。 いったんこういうモードに陥ると、リセットの方法がないようです。

   そういえば、昨年の夏、似たような現象が、ガス給湯器でも発生しました。 こちらも17年間機嫌よく
   使えてきたものですが、電源が入らなくなりました。 調べてもらったところ、リモコンの基板が
   故障しているとのこと。 そしてすでにそのタイプのリモコンは製造していないので、給湯器本体を
   含めて、取り替えるしかないとのこと。 17年間も使い続ける例はまず聞いたことがないとも。

   結局、2つの例とも、「動作系」の機器は故障してはいないのですが、それを作動させる基板(制御
   系)の寿命が尽きて、すべてを取り替えることになる点では、共通した故障だったことになります。



   それで考えたのです、人間も、「動く、歩く、食べる、喋る」 などの 《動作系》 の機能と、
   「観察する、考える、準備する」 などの 《制御系》 の機能とが、必ずしも同じペースで成長・衰退する
   とは限らないようだ ・・・ ということです。

   いわゆる「寝たきり老人」タイプの老い方と、「痴呆症」タイプの老い方というパターンです。
   素人目には、それが先ほどの「動作系」部品の故障と、「制御系」部品の故障との違いに類似して
   いるなぁと思えたのです。

   掃除機も、給湯器も、いずれも制御系のトラブルですから、「痴呆症」タイプということでしょうか。

   振り返って自分の生活・日常動作を考えると、両方の機能が、現役時代よりも相当大幅に劣化して
   いることは否めません。 どちらかといえば、動作系の方が、より老化しているかも知れません。
   食べる量は減少、歩く速度・距離も低下、耳も目も衰えるなど、身体的な機能は間違いなくダウン!

   一方、制御系でも、面倒なことは無理をしてまではしないとか、他人のことに余計な口出しをしないなど
   他者への関わり方では、きわめて消極的になっていることに気づきました。
   つまり、自分の動作系機能の劣化を考えると、やたら制御系機能を磨いても、そのアンバランスが
   目立って、見苦しくなるだけ ・・・ という現実が見えてくるのです。

   巷間、どんなに老いても、他者への関わり方に 「劣化、衰退」 はないという話をする方がいらっしゃい
   ますし、現にそういう生き方をなさっている有名人もいらっしゃいます。 ただ、すべての老人がそうなる
   べきだと言われると、そこまで自分を鼓舞しなくてはならないのか? 人生、しんどいなぁ ・・・ と
   思ってしまいます。

   私はそこまで 「頑張る老人」 を志向したくはありません。 ある意味、これまではそれなりに頑張って
   (無理をして)生きてきました。 これからは、言うことを聞かなくなった 『動作系』 機能を、だまし
   だましでも 『制御』 しながら、なるべく自分のことは自分でやれるよう、『動作系』 機能の劣化・低下を
   緩慢に進行させることを心がけ、残った時間をできるだけ 『自分のことは自分でできる』 状態に維持
   していきたいと願っています。

   今、手掛けているのは、『体幹』 の衰退を少しでも食い止めることです。
   YouTube など、ネット上でそういう情報を得ることができますので、毎日少しずつでも、そういう目的での    
   軽い運動・ストレッチを心がけています。 一昨年は、散歩の習慣を取り入れて効果を実感することが
   できたように、今年は、『体幹』 鍛錬(というほど大げさではないのですが)を念頭においた毎日を
   過ごそうと思います。

   願わくば、元気にぽっくりと システム・ダウン して、お陀仏となること。 これが今年の目標です。






プログラムで振り返るオペラ I : モーツァルト 「ドン・ジョヴァンニ」


   モーツァルトのオペラで一番好きなのはこれです。 男の身勝手さが見事に描かれており、何よりも比較的短い      
   ところが気にいってます。(^_^);
           
 1991/10/23 ウッドワード指揮  ウィーン室内歌劇場管弦楽団: 尼崎アルカイックホール
 モイズィーク、モイザ、ラスキエヴィッツ、サンダレスク=バラン ほか
 1992/ 4/27 星出豊指揮  ザ・カレッジ・オペラ管弦楽団: ザ・カレッジオペラ・ハウス
 田中由也、湯浅富士郎、井岡潤子、安芸榮子 ほか  
 1995/ 1/21 ドホナーニ指揮  プラハ国立オペラ管弦楽団: 大阪 ・ フェスティバルホール
 ベスチャストニイ、ヴェレ、カウポヴァー、アーゴヴァー ほか 
 2002/ 1/26 阪哲朗指揮  関西フィルハーモニー管弦楽団: 尼崎アルカイックホール
 井原秀人、雁木悟、老田裕子、浜田理恵 ほか


  

         2002年のチラシ
  ウィーン室内オペラとプラハ・オペラは、ともに「フィガロ」との連続公演で、
  両方とも安心して楽しめるものでした。 これぞオペラの醍醐味・・・という
  ところで Good ! です。
  あとの2つは日本人によるものですが、いずれもなかなかの出来栄え。
  当時の日記に・・・

  ・カレッジオペラ「ドン・ジョヴァンニ」前から4番目の席で歌の迫力があり、
   眠ってなどいられない。 分かりやすい演出もいい。 タイトルロールは
   気持ちよく歌って、少し走りすぎる場面も。 レポルロは下僕らしい
   雰囲気で巧い。 長丁場を力いっぱい聴かせてくれた。

  ・アルカイックで「ドン・ジョヴァンニ」を聴く、 with S。 ステージに近く、
   阪さんのフォルテピアノも納得。 予想以上の出来栄え。

  と書いてあります。
  阪さん指揮のものでは、指揮者がフォルテ・ピアノで レシタティーヴォ
  伴奏をするという初めての場面を間近に見ることができ、興味深かった
  ものでした。  またこの時は、めずらしく、定時制高校の同級生だった
  S君 を、はじめてのオペラ鑑賞に誘ったのでした。


        LPとCDでは、「ドン・ジョヴァンニ」を持っていませんでした。
        LDでは、2つの対照的な演奏の盤を持っていました。

        ひとつは、ムーティ指揮、トマス・アレン、エディタ・グルベルーヴァなどの
        ミラノ・スカラ座での伝統的なスタイルのもの。

        もうひとつは、ピーター・セラーズ が演出したもので、舞台を現在のニューヨーク
        に置き換え、斬新な演出で驚きの連続の作品に仕上げたもの。
        なお、この人は英国の俳優とは別人で、アメリカの演出家です。

        2つとも、だいぶ前に知人に差し上げています。

   『 ドン・ジョヴァンニ 』 は、機会があればまた聴きたい作品ですね。(^_^);


オペラシリーズは、ちょっとお休みしようと思います。 いずれ再開します。


  《 レクィエム 》  
  1/9 の昼前、女房の次兄が亡くなったとの一報が入りました。      
  家族葬にする由。 86歳でした。 取り急ぎ弔電を発信。
  女房は兄のところに寄宿したり、兄の会社の仕事をしたりと
  兄弟の中でも因縁浅からぬ処があり、淋しくなりました。  合掌。





今週の お勧め    体幹鍛錬の第一歩として、次のような YouTube の動画を参考にしています。
   これなら、毎日、数回の実践時間をとることも容易ですね。

        写真をクリックして YouTube へジャンプ



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