☆ 3月第4週 ☆    2015/03/19 〜 03/25


 ネットは公共空間か 共同体か 

毎日新聞 3月18日 紙面で、興味深い記事を見ました。 タイトルは上記のもので、
著者は、藤垣裕子さん(東京大教授 ・ 科学技術社会論)です。



   ●記事の概要

    公共性の定義からインターネットをとらえ直してみよう。
    共同体が閉じた領域をつくるのに対し、公共性とはだれもがアクセスしうる空間である。
    また共同体の成員が同じ価値を共有するのに対し、公共性をもつ空間の成員のもつ価値は
    互いに異質である。

    さらに、共同体はアイデンティティー(自己同一性)を持つのに対し、公共性では一元的で
    排他的な帰属を求めないとされる。

    グローバルで多対多の通信射程をもち、誰もがアクセスできる空間をつくるインターネットは
    新たな公共性のある空間を提供できると期待される。 つまり、血縁、地縁といった閉鎖空間
    から離れたオープンスペースを作る可能性をもつ。

    その一方で、インターネットそしてブログ、ツイッター、LINEといった技術は、血縁・地縁
    とは異なる新たな閉鎖空間をつくる。

    ブログの管理者に対する国際比較研究によると、「ブログは社会活動の場」と考える管理者が
    米国・欧州では多いが日本では少なく、「ブログはアイデンティティー表出の場」 と考える
    管理者が日本では多かった。

    オープンスペースを作っても、ネット上で新たな共同体間のギャップと分断が作られるのでは、
    公共性からはほど遠いことになる。


   ●体験から思うこと

    かつて、カトリック系の非公式のメーリングリストから除名された私には、以上の解析の意味が     
    実によく納得できるのです。 (^_^);

    もうひとつ、今も利用しているキリスト教系のメーリングリストでも、投稿記事の書き方に関して
    細かい規定があり、不用意に引用などしようものなら、管理者が敏感に反応してしまい、こんな
    面倒くさいところでは、read only member にならざるを得ないと痛感しているところ。

          以上の2つの例、非難する意味ではなく、あまりにも藤垣先生の指摘がそのまま
          当てはまるケースなので、ついつい紹介させていただいた ・・・ のでした。

    要するに、『加入させてやる』とか、『俺のルールに従え』という管理者のコントロール下に
    メンバーを抑え込もうというスタンスが、そこには充満しているのですね。

    藤垣先生の指摘するような 『プログは社会活動の場』 とする米国・欧州系の柔軟な考え方が
    日本では本当に少ない ・・・ というのを、実感している私です。

    ネットが、現代に生きるすべての人に、管理者による束縛なしに、自由に利用されることで、
    新しい社会活動の創造が始まるのだという期待を抱いて、私も、このブログ : 『勝手にカウント
    ダウン』 を、もうしばらく継続していきたいと思います。






プログラムで振り返るオペラ Part.2 D : プッチーニ 「 トスカ 」



   やはりこれがオペラの人気 No.1 でしょう。 私も 7回鑑賞していますが、実は最初に見たのは映画館での     
   実写版 で、すばらしい演奏(ドミンゴなど錚々たる歌手!)が堪能できた ・・・ 魅力満載のオペラなのです。



 1984/09/29 モレルリ指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団: 大阪厚生年金会館
 東敦子、小林一男、栗林義信 ほか  藤原歌劇団創設50周年記念
 1994/03/24 小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団: 尼崎アルカイックホール
 M.ザンピエリ、V.アトラントフ、I.ヴィクセル ほか
 1997/04/28 広上淳一指揮 オペラハウス管弦楽団: ザ・カレッジ・オペラハウス
 田代睦美、小餅谷哲男、横田浩和 ほか
 2000/02/19 * 清水史広指揮 関西シティフィルハーモニー交響楽団: ザ・シンフォニーホール
 悦田比呂子、小林一男、折江忠道 ほか  トヨタ コミュニティ コンサート
 2005/12/10 * 大植英治指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団: ザ・シンフォニーホール
 横山恵子、福井敬、福島明也 ほか  第394定期演奏会
 2012/07/17 佐渡裕指揮 兵庫県立芸術文化センター管弦楽団: 兵庫県立芸術文化センター
 並河寿美、福井敬、斉木健詞 ほか  公開リハーサル
 2012/07/19 佐渡裕指揮 兵庫県立芸術文化センター管弦楽団: 兵庫県立芸術文化センター
 S.ヴァシレヴァ、T.アランカム、G.グリムズレイ ほか

            * は、演奏会形式によるもの


   1984年のものは、前に見た映画(実写版)と比べると、いろいろな点で不満を覚えたのですが、    
   『アンジェロッティを歌った高橋啓三は最高!』 と日記に記録しています。

   '94 の小澤さんのものについては、「一応 ◎ だが、少々力み過ぎではないか? テナーの響きは
   いいが、立ち上がりの音にふらつきが・・・」 と記してあります。

   '97 のものは、「大いに楽しめた。 横田さんはちょっとしんどそう。 田代さん、小餅谷さんは ○ 」
   とあります。 この日には、3/3 に生まれた息子のところの孫娘が、我が家に初めて来たとも書いて
   ありました。 この子も、この春には大学生になります。 (^_^);

   '00 のは、オーケストラと合唱をアマチュアが行うという意欲的なもの。 「歌手は予想以上の出来。
   オケは少々うるさいが、よくやってる。 それなりに楽しめた。 終わってイタリア料理でゆったりと。」

   '05 のは、大阪フィル定期での演奏会形式によるもので、「全体として、いい演奏。 トスカには
   もう少し澄んだ声を望みたいが・・・」 と書いています。

   '12 年の2つは、地元「芸文」でのもの。 いつもの通りのダブルキャストで、幸いにも両方を鑑賞
   することができました。 「このホールの奥行きのあるステージを活かしたいい演出。 オケがちょっと
   雑な印象もあるが、全体としては ◎ 。 カヴァラドッシは、福井さんの方が好ましかった。」




   LPでは、プレートル指揮、パリ音楽院管弦楽団のものを持っていました。
   これはマリア・カラス、カルロ・ベルゴンツィ、ティト・ゴッビなど垂涎の的というべき役者揃いの名盤。





今週の何か変!     3/19 朝刊に全国の公示地価のリストが載りました。
  実は、昨年の「固定資産税」の通知で、20年ぶり位に
  課税額がアップしていてビックリ。

  当地の公示地価のアップが反映していたのです。
  今年も更にアップするようで、ぞっとします。
  なんか、知らないところで決められており、いやな感じ!
  



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