☆ 7月第5週 ☆    2014/7/24 〜 7/30


断捨離 : Microsoft Windows のケース



   今回のテーマは、パソコンの代表的な Operating System である Microsoft 社の Windows の話です。    
   これまで考えてきた 断捨離 のテーマとはちょっとニュアンスの違うケースになります。

   これまでの私の仕事歴 紹介の中で、1963 〜 65 の電気通信研究所でのコンピュータとの出会いが、
   私の生き方・考え方の方向性を決定づけたことを再確認してきました。

   40年にわたる職場生活を終わり、第二の職場は、前の会社とは<縁もゆかりもない>ソフトハウスを
   探したのでした。
   この会社では、大型コンピュータのシステム開発(人材派遣)や、オフコンでのシステム開発(自社
   開発)を行っていましたが、パソコンの登場によって、これまでコンピュータとは縁遠かった小規模の
   企業に、パソコンによる情報処理システムを提供できるのでは・・・と考え、その最初のプロジェクトに
   私を起用してくれたのです。

      当時のパソコンは、まだキーボード入力をベースにしたもので、事業所での作業には適して
      いても、一般の人々が家庭で使用するには、まだまだ敷居の高い機器という感じでした。
      パソコンを個人利用していたのは、いわゆるマニアと呼ばれる人たち(私もそのひとり)で、
      8ビットか16ビットの Central Processing Unit を、Machine 語や、Basic 言語を使った
      プログラムで制御するといった不便さを『楽しんで』いたのでした。
             
       1980年代後半の
 パソコン月刊誌の例   

   そうしたパソコンの分野に、画期的な変革が起こったのは、1995年の秋に Microsoft 社が発表した
   Windows 95 でした。

   操作性の点からは、マウス操作という新しい手法が、利用者から重宝されましたし、何よりも表示
   画面のグラフィカルなところが、従来の文字中心の表示から革新的な変化を遂げたのです。

   これによって、Microsoft 社はパソコンの世界で圧倒的なシェアを誇る Opereating System を提供
   する「世界の巨人」への確かな一歩を踏み出したのでした。

      95 年当時、私は第二の職場を退職し、ボランティア団体で「障害者の方を対象にしたソフトウェア
      技術者の養成」を担当していました。 それは第二の職場でこの技術が、障害者の就労ツールと
      して有力な武器となることを発見したからでした。
      ただ、視覚障害をもつ人にとっては、Windows 95 の提示したグラフィカルな画面は、絶望的な
      ほどの違和感を齎したということも実感したものです。

   Microsoft 社の Windows は、95 → 98 → Me → XP へと進化し、パソコンの世界では
   圧倒的なシェアを占めるようになります。 その後の変遷はよく知られていることなので、省略します。
   ただ、私にとっては、それ以後の出来事には、少しづつ違和感を覚えることになったのも事実です。

   Operating System のバージョンアップに伴い、Microsoft 社の他のソフト( Word, Excel, Access など)
   にもバージョンアップが連動され、古いバージョンのアプリで構築されたデータベースシステムの
   ある機能が作動しなくなる等といった「困った事象」が散見されるようになりました。
   例えば、Access 2000 で設計したシステムのグラフ表示が、Windows のバージョンアップで機能しな
   くなったり、シンセサイザーなど音源装置のドライバーが適合しなくなるなど、少なからず不自由を
   覚える事態が頻発するようになったのです。

   Microsoft 社の言い分は、新しい機能をもつソフトやハード(周辺機器)に金をかけて乗り換えなさい
   ・・・ということでしょうが、使い慣れたデータベースソフトや、シンセサイザーなどを更改することは、
   それまでのソフト(資産)を捨ててしまえ・・というに等しいことで、ユーザの実態を全く無視した姿勢
   だと言わざるを得ません。

   私は Windows XP → Vista → 7 → 8 と Operating System の更改には追従してきましたが、
   Word、Excel は 2007 まで、Access は 2002 までしか更改していません。
   Microsoft 社のソフト押し売り姿勢には、愛想がつきたからです。

   パソコン(等)の前に、今でも毎日数時間は座っている私ですが、パソコンを使うのはその 20% 程度。
   残りの時間は、3年前に購入した iPad 2 の利用で済ませて (というよりは 済んで) います。
   iPad 2 が、今では私の手放せない情報機器になっているのです。

      パソコンでなければ不便だというジョブは、
          長い原稿を書く場合(このサイトの原稿など)・・・ キーボードを利用したいから。
          ビデオ編集 (長年 Video Studio を利用)
          コンサートや音楽ディスクの管理 (データベースソフト Access 2002 を利用)
          コンピュータミュージック制作作業
      しかも、データベースや音楽制作は Windows 8 では作動しない(不都合の起こる)ソフトのため、
      Windows XP 上で利用しているというのが実態です。

      Microsoft 社がお勧めの Windows 8 (スタート画面) を使うのは、ゲーム フリーセルのみという
      ひどい現状です。

   こういうことから、長年慣れ親しんだ Windows O.S. ですが、私にとってはもはや過去の遺産・まさに
   断捨離 の対象でしかないという今日この頃なのです。

   ソフトの更改をユーザに押し付けて、稼ぐ ・・・ という Microsoft 社のビジネス・モデルにお付き合い
   するのは、もう御免こうむりたい ・・・ 心境だということですね。

   とはいえ、Windows O.S. がパソコンの普及に齎した役割の大きさは決して忘れてはならないもの。
   感謝のこころをもって、断捨離 を宣言します。





今週のいちおし   山梨県に本部のあるシャトレーゼのチェイン店が
  近くにあります。
  スイーツの店ですが、私のいちおしはアイス類です。
  とりわけジェラテリーゼは、その滑らかな感触と
  ワインの味わいが何ともいえません。
  アルコール 2.4% で大人向け。 白ワイン入りもあり
  ます。  4個 432円とは・・安すぎでしょう。
  



    Top Page へ戻る     7月第4週へ     8月第1週へ