神はその人を滅ぼされる・・?


今日、2月23日 年間第7主日のミサの第二朗読は、第一コリント3章からでした。

   あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを
   知らないのですか。 神の神殿を壊すものがいれば、神はその人を滅ぼされるでしょう。

いつも思うのですが、パウロさんは「怒る神・罰する神」というユダヤの伝統的な神理解から抜け出す
ことのできない方のようです。
確かに、ユダヤ教の神は「怒り、罰する」ことがその特徴です。 ユダヤ教では神の怒り・罰を逃れる
ための多くの掟・戒律・習慣をユダヤ人に求めており、大げさに言えば箸の上げ下ろしにまで、
毎日のことこまかなルールを人々に負わせていたようです。

神や仏が、多くの人々に「怒りと罰」を見せつけることは、ほとんどの宗教に共通する特徴です。
人々は、それらの神罰から己を守るために、祈りや捧げものや日々の行いの自己規制を通じて
平穏な日々を祈り求めてきている・・・と考えることができます。

イエスという神の子が、私たちの前にその存在を見せてくださったのは、一体、どんな目的があった
からでしょうか? 父なる神の「怒りと罰」を、人々がいつも念頭に置き、生活を改めるよう警告する
ためだったのでしょうか? そうであれば、旧約時代の預言者と何ら変わるところがありません。
イエス様が、イエス様という特別な意味を私たちに示してくださったと考えなければ、人となられた
神の子イエスの意味は見出せないのではないか? と私は受け取っています。
決して、単なる預言者の中の最も偉大な完成者という程度の意味ではないはずです。
イエスによって、神のご計画・思いの神秘がはじめて明らかになった・・と受け止めました。

第二朗読に対して、今日の福音朗読(マタイ5章)は、とても含蓄のあるイエス様のことばを
提示しています。

   「隣人を愛し、敵を憎め」と命じられている。
   しかし、わたしは言っておく。 敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。
   あなたがたの天の父の子となるためである。
   父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせて
   くださるからである。


私は、このイエスの言葉を、素直に・文字通りに受け取りたいと思います。
こういうメッセージは、それまでのどの預言者たちによっても話されたことはありません。
イエスの最高のメッセージは、ここに集約されているというのが、私のイエス理解の根本です。

   参照サイト:http://ilovejesus.minibird.jp/jesus/jesus.htm  

パウロさんは、しょせんユダヤ教の枠組みから抜け出せていない、依然として「宗教的呪縛」の下にあると
私には思えてなりません。
イエス様の齎してくださったすごいメッセージを、私は素直に受け取りたいと思います。
あなたは、イエス様のことばを信じますか? それともパウロさんに組しますか?

2014/2/23

トップ・ページへ