01.19

  四谷でミサ。 「吾妻」号に乗る。
  白河あたりから一面の雪景色。 黒磯駅のなめこ汁を賞味する。
  冬の旅の情感があり楽しい。
  仙台市内も雪だった様子。 糸春寮の玄関までの道には雪が凍りついて   
  いる。

  また、仙台への出張です。
  いよいよ仙台での小局用 CAMA システム導入の最終段階に
  入ったのです。
  寮で、先週から来ている A さんと合流しました。
01.20

  夜、A さんと飲みに出る。 日本酒、ブランデー、ビールと
  三軒まわる。 寒い夜だ。 飲んでいても足元から冷えてくる。
  彼の感じている情感 −−− 素朴なそして庶民的なものと、ぼくの
  抱いているそれとが、同じ世界かどうか? まだ分からない。

  冬の仙台の木造の寮では、一台のこたつに四方から足をつっこみ
  まるで風車のような形で寝ていたのが、妙に印象に残っています。
01.21

 

  なぜか、この日の欄は全くの空白でした。
01.22

  昨日までで、A さんは仕事を終わり、今朝、帰京。
  今日からいよいよ 56局 分の総合試験が始まる。
  交換証 1,800余りでスタートだ。
  CAMA-call の処理は、昨日の昼から始まっている。

  仙台の市内局番 23 と 56 とが、CAMA 商用試験の対象でした。
01.23

  人事異動、調査役は同じ営業局の特別営業課長に。
  そして新調査役は、南さん。

  夜、ウィーン八重奏団を聴く。
  全然ぎすぎすしたところがなく、モーツァルトを楽しむ。
  ブラームスのクラリネットは、退屈して眠ってしまう。
  シューベルトの八重奏曲は、見事な演奏。
  75歳のバス奏者、全くかくしゃくたる演奏ぶり。

  私に通研行きのチャンスをくださった小林調査役が隣の課長に
  異動し、後任に南調査役が着任しました。 南調査役にはこの後
  いろいろとお世話になるのでした。

  ウィーン八重奏団
    モーツァルト  ディヴェティメント 第1番 ニ長調 K136   
    ブラームス   クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115
    シューベルト  八重奏曲 ヘ長調 作品166
  会場:仙台電力ホール
01.24

  今夜と明晩は同室者が蔵王に行き、ぼくひとりだけ。
  夜、編集ルーチンと、I.O.C.S. の問題を考える。
 
01.25

  午後、映画「乱れる」を再度みる。 何回見てもいい作品だと思う。
  実にうまく計算されてもいる。 味わいのある作品だ。
  一方、「地上ここより永遠とわに」は、何と現代的なパンチのきいたフィルム
  だろう。 分かるよ、分かる。 これらの男の気持ちよく分かる。
  しかし、どちらがぼくらにとって本当に親しいものなのか?

  「乱れる」を仙台の映画館でもう一度見たのです。
  それだけこの映画が、当時の私の感情にぴったりだったのです。
  一方で、「地上より永遠に」のような男の気持ちにも共感できて、
  自分の気持ちが整理できずにいたのでした。


Top Page に戻る   1964年一覧 Page に戻る   次の週へ