12.15

  風が強い。 11時のミサ、イグナチオ教会。
  神田の本屋、秋葉原の電気製品、アメ横の雑貨などを眺めていく。
  赤羽に K 神父を訪ねる。 夕方、ベネディクションに与る。
  夜、wrote to brother & father. 

  なじみの K 神父は、赤羽のカトリック系の学校に異動なさって
  おり、久しぶりの訪問でした。 母のことなどを報告したのです。
  ベネディクション:聖体降福式と訳されるカトリックの「聖体礼拝」
  の儀式。 当時は、日曜日の夕方などに行われていましたが、現在は
  ほとんど行われなくなっています。
  ベネディクションでは、ラテン語の聖歌がたくさん歌われており、
  小・中学生時代に自然とラテン語の単語を習得したものでした。
12.16

  ボーナス支給。
  帰りに吉祥寺で飲む。 with K8 さん、T23 さん。
  二人には、ぼくの態度が非人間的・冷たいと見えるらしいが、感情を
  露わにしたところで、それがどれだけ人間的であり、暖かいといえる
  のだろうか?

  主は与え、主はとり給うたのだ。

  T23 さんを誘うのに、K8 さんの力を借りたのだと思います。
12.17

  昨日・今日と、昼休みに研究所の映画会。
  ミリ波通信とか、市内PEFケーブルなど、最近の技術が数多く紹介されて  
  いる。

  X-Y 表検索の Table Look Up で、よく分からないところがあり、皆で
  考える。 間違ってはいないのか?

  Received from brother.

 
09.18

  編集ルーチン、一応とりまとめ終わる。 これからは、いよいよ IOCS.
  FMラジオを求める。 小さいスピーカーだけに何とも音はまずい。
  しかし、どうしてこんなに安く手に入るのか? 半値近くだ。

 
12.19

  挨拶状印刷できる。 別府に比べたら2倍近く高い。
  マルタンの「トリスタン」、柴田さんの解説。 ペレアスを思わせる
  シンプルな抒情性。 好きな作品だ。
  ギーゼキングの「版画」とか「子どもの領分」なども面白い。
  確かに FM は楽しめる。
  寒い夜になる。

  FM で音楽を楽しんでいます。
  フランク・マルタンのオラトリオ「魔法の酒」は、いわゆるトリスタン
  とイゾルデの物語。
  解説は柴田南男さん。 大好きな作曲家・評論家です。
  「ペレアス」とは、ドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」。
  従来のオペラとは違うスタイルの「歌うオペラ」ではない「語るオペラ」  
  という感じの作品です。
  ギーゼキングは、20世紀前半を代表する名ピアニスト。
12.20

  午後、半休。 本社の同窓に、挨拶状を持参。
  あと、ネクタイとチョッキを買う。
  夜、フルートの練習。

 
12.21
 
  岸上室長の帰朝談。 なかなか興味深い。 手ぶらでこれだけ話せると
  いうのも大したもの。
  午後、何か空しくて映画へ。 「 Pit of darkness 」これはすばらしく
  うまくできた crime film だ。 観客は何も分からないままに、引きずり
  こまれてしまう。 音楽もいい。 秀作。
  「戦艦バウンティン」ロードショウで当たらなかったのも当然。 何とも
  冗漫であり、平板的で面白くない。 見事なのは、船火事の場面だけ。
  そして、この終わり方は全く理解に苦しむ。 アメリカ映画らしさが
  まるでない。 色彩もよくない。
  夜、T3 さんと寮の近くで飲む。3合は飲まないと話が出るに到らない。

  午前は、海外出張から戻った室長の話でした。

  夜は、同室の T3 さんと。 口数少なく始まり、私は彼の気持ちを
  本当に有難く受けとめていたのでした。


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