11.03

  吉祥寺教会でミサ。 聖体拝領。
  あと井の頭公園の秋を撮る。
  映画「見上げてごらん夜の星を」、主題歌は いずみ・たく の作曲だ。
  何と日本を感じさせてくれるいい曲だろう。 とにかく訴えかけてくる。  
  これはいいフィルムだし、音楽だ。 こういう曲を書きたいものだ。
  南ベトナム、クーデター。

  この映画は、定時制高校生を主人公にしたもので、私のような定時制   
  卒業生には、自分のことのような思いがしました。

  参考:<ウィキペディア>:ゴ・ディン・ジエム
11.04

  昨夜、幸せな感情が、ぼくをとらえて離さなかった。
  今日だって同じだ。
  「見上げてごらん夜の星を」ぼくらに夢を持たせるじゃないか。
  帰りに、青雲寮で飲んだり、喋ったり。 昔、S2 君なんかと過ごした
  頃のような感情が甦ってくる。

  青雲寮は、新しいメンバーが暮らす独身寮です。
  みんなで、わいわい過ごしたのです。
  九州で、山の仲間たちと過ごした頃のように。
11.05

  夕方、T9 さんと落ち合い、寮に来てもらう。
  ブロック・フレーテを聞いてもらい、フルートのアドバイスを受ける。
  あと、駅前で drink. 

 
11.06

  インフルエンザの注射。 散髪。
  「ヴォツェック」ますます現代音楽が好きになる。
  第1幕では、まだ音楽が邪魔な感じがしなくもなかったが、第2幕では
  全く白熱してくる。 第1場のラストのマリー。 その後の音楽。
  第4場も面白く、第5場はいよいよ胸に迫る。 ぼくには、これ以上の
  音楽が必要だろうかと、自分の音楽活動におそれを抱いた。
  第3幕、例の H 音は、全くこころを、いや体全体をジーンとさせた。
  全くすごい。 これは、こうしてナマで聴いてこそ、本当に分かる音
  ではないだろうか。 この音だけでも大成功! ラストの巧みさも
  秀逸。 殊に第5場の前がすばらしい圧巻だ!
  そして思った。 これはやはり20世紀前半の音楽だと。 電子音響で
  ぼくらは次の音楽をつくり得るし、それは、この線に沿った納得できる
  行き方であり得ると。

  待望のベルク作曲の「ヴォツェック」でした。
  日生劇場開場記念公演
    指揮   ハインリッヒ・ホルライザー
    管弦楽  ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
    バス   ワルター・ベリー
    ソプラノ カスチン・マイヤー
    テノール ハンス・バイラー
    テノール ヘルムート・メルヒェルト
  とにかく身震いするほどの感動でした。

  ちなみに私のオペラベスト3は、
   1959 ヴェルディ「オテロ」     マリオ・デル・モナコ
   1963 ベルク「ヴォツェック」    ワルター・ベリー
   2010 ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」指揮:沼尻 竜典
  です。
11.07

  年次休暇。 午前中、寝てる。 疲れすぎないように注意しよう。
  マーツェル、これは全く大した指揮者だ。
  チャイコフスキーは、第2楽章の終わりから、全く面白く聴かせた。
  東響はあまりいいとは思えず、ゲスな音を出していたが、この若い
  指揮者の要求する熱っぽい・ダイナミックな量感を響かせようと
  懸命なように思えた。 小澤のような計算したコントラストを強調
  するダイナミズムと違って、マーツェルは本当に熱っぽいダイナ
  ミズムを要求している。 悪く言えば鳴りっぱなしのそれである。
  「松」の終末にしろ、全く驚くほどのエネルギーだ!
  彼は全くの自然児、ロマンティシズムでありながら、それに耽れぬ
  天才型である。

  東京交響楽団 第133回定期演奏会
    指揮   ロリン・マゼール (当時は、マーツェルと表記)

    チャイコフスキー  交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
    ブラームス     大学祝典序曲 作品80
    レスピーギ     ローマの松
  会場:東京文化会館
11.08

  本社へ。 午前中、T25 さんのタイパ関係の仙台報告を聞く。
  午後は、二人の新人も加わり、通研での作業状況を報告。
  夜、Y6 さん、A さんと三人で銀座で飲む。
  全く、今週は忙しかった。 これからは、少し勉強しろ!
  そしてフルートの練習も。

  通研の T25 さんの仙台報告は、現地でのタイパ装置の現状について
  だったのだろうと推測します。
  銀座で飲むといっても、居酒屋ですが (^_^);
11.09

  午後、寮の支払いをする。 これで3カ月の役員の仕事は終了だ。
  このところ忙しく、また支出も多くてポケットは今月も苦しい。
  夜、久方ぶりに国立へ。 音楽史。 寒くなった。

  寮の食料係の役目が、今日で終わったのでした。


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