07.29

  久方ぶりに高円寺教会でのミサ。 帰りに映画。
  「愛と悲しみと」くだらない、見てる方がはずかしくなる。
  「燃ゆる若者たち」設定と描写に無理はあるが、一応見られる。
  山でだけ人間を取り戻せるというのはおかしい。 山にはそんな理由で
  登るのではない。
  夕刊の白馬大雪渓の写真、3000人の人出だという。
  
07.30

  一日中、プログラミング。 二人とも黙々とよくやってる。 6時まで。 
  Read/Write-Subroutine で、固定情報のクリアを毎回やっていないことで
  の不都合を発見。 少し手直しが必要。
  M さんより手紙。 返事を書く。
  その後、マックラッケンを読む。

  M さんは、ある方に紹介してもらった横浜に住む女性です。
  2カ月ほど前に一度会い、以来、文通中でした。
07.31

  ぼくの担当したプログラムについて、一応すべて作り終える。
  暑さはひどいが、研究室は別天地。 
  台風9号の様子によっては、予定通りの山行ができるかどうか心配だ。
 
08.01

  自分の分担したプログラムを見直す程度で、落ち着いた一日。
  外は相変わらずの炎暑。
  台風は黄海を上海方面へ。 予定通りに出発したい。
  夜、その準備にかかる。 なお、今朝、K3 君上京。
 
08.02

  23時の急行で出発、とにかくすごい混雑ぶり。
 
  新宿駅から、夜行急行列車で長野に向けて出発です。
  座席は満席で、通路にも大勢の人がうずくまって仮眠をとる状態でした。  
08.03

  信濃四谷あたりからみる白馬三山は、頂を覆う雲があるとはいえ、エメラ
  ルド・ブルーの空に、はじめて見るアルプスの山肌が聳えて美しい。
  バスの車窓から見える清流。 山に来てよかったと思う一瞬だ。
  8:45 猿倉を出発。 徹底してゆっくりと・・・と自分に命じる。
  小一時間で白馬尻へ。 「涼風の前ぶれありて大雪渓」 
  10時過ぎ、待望の大雪渓を登りはじめる。
  自然の冷蔵庫、時折襲うガス。
  ふり返ると大雪渓のかなたに、はるか妙高・戸隠あたりの山なみ。
  雪渓の雪が旨い。 ねぶか平あたりでさすがにバテる。 12時昼食。
  雪解け水の滔々たる流れ、全く驚き。
  この辺りから高山植物が見られる。 シナノキンバイ、コヤマユリなど。  
  お花畑下で、雷鳥を見かける。
  チングルマ、コバイケイソウなども多くなる。 本当に美しいお花畑。
  やっと着いた尾根。
  あぁ何と美しい剣の姿! あの紫色の山肌。 これが憧れの山だ。
  はるかに槍、穂高も望まれる。 反対側には日本海。
  これこそ山の良さだ。 風が強くスケッチは不能。
  2時10分、山小屋に到着。 少し眠る。
  目覚めると、風雨とガスで大変な天気になっている。 台風が北海道に
  達した由。 山の厳しさを知る。 山荘もすごい混み様。
  この日の売上、89万円だったとか。

  エメラルド・ブルーは、あきらかに言葉遣いの間違いですね。
  コバルト・ブルーのつもりだった・・・?


  この句は、誰の作?


  はじめての北アルプスに興奮している私でした。
  単独行ですが、これだけ大勢の登山者がいると不安はありません。
08.04

  今日も、一日中、相変わらずのガス・風・雨。 一日中、山荘にとどまり
  M2 君らと話をして過ごす。
  夕方、青空が時折見えはじめる。 山頂に向かう途中、四羽のひなを
  つれた雷鳥を見る。 ガスの中でピヨピヨと鳴いている。
  M2 君にブロッケン現象を教わる。 もちろん初めての体験。
  実に幻想的だ。
  剣、立山。 槍、穂高の展望のすばらしさ。
  そして、八ヶ岳、富士、南ア。
  太陽は西に落ち、すばらしい夕暮れをぼくは見た!
  あかね色に染まる雲海と稜線。 やがて星いっぱいの夜空。
  あれが大熊座、あれがカシオペア座。 すばらしい夜景だ。
  大森から来ている人達と四人で声をかぎりに歌う。 何という楽しさ!


  台風の影響で山小屋に閉じ込められた一日でしたが、初めての山仲間と
  すぐに親しくなり、忘れられない一日となりました。
  M2 君は、富士通に勤める人。 九州大学の山岳部にいたということで、
  九州の山の話など話題は絶えませんでした。
  後日、富士通のコンピュータの資料を送ってもらうなど、お世話になり
  ました。


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